Electronic Entertainment Expo2019(以下E3)では
Microsoftが非常に興味深いクラウドゲームの方針を発表しました。

「クラウドゲーム」とは?

従来のゲームをプレイするにはソフトを購入し
据え置き型のゲーム機(以下ハード)やPCでゲームをプレイします。
一方クラウドゲームは、ゲームの実行はすべてサーバー上で行なわれる仕組みとなっています。
そして、手元にある端末へ、サーバー上で作り出された映像を
ストリーミング方式で受信し手元の端末に表示するだけなので
従来のゲーム機のように高い性能は必要なくハイクオリティなゲームがプレイ出来ます。

それにより流通にかかるコスト等を削減し
ゲーム自体の本体価格の低下やクオリティの向上につなげる事が可能となり
新規にハードの購入も不要となるため、ユーザー新規参入を見込めます。
追加機能や不具合修正もサーバー側の更新により即時利用可能となります。

少し前までは空想の産物でしたが技術の進歩により上記の技術が実用化されはじめています。
長らくライバル関係だったMicrosoftとSONYのクラウド型ゲームでの提携を発表しました。

Microsoftが発表した中でも注目すべきなのが「xCloud」

以前から、サービスを実施している
NvidiaとShadowはリモートサーバー方式を採用し
一方SONYは自宅にあるハードをサーバーにし、自宅の回線を使用しています。

しかし 「xCloud」は、その両方の採用する予定となっています。
自宅に設置されたハードや、世界13箇所に散らばるAzureデータセンターからプレイ可能となります。
こちらに関しては正式なリリース時期など、まだその詳細は不明ですが
現在「Galaxy S7」まで遡ってプレイ可能なように開発を進めているとの事でしたが
恐らく古い機種でもプレイ可能になる見込みとの事でした。

デメリットも存在する

どこでも遊べるのが利点には違いはありませんが
クラウドゲームは回線速度に依存します。
本体のスペックはそこまで必要としない反面
ストリーミング方式での受信となるので回線の速度が遅いと
操作のラグも発生してしまうためゲームのプレイにも影響を与えてしまいます。
回線速度の技術も発展していっているので
近い将来に回線速度の課題も改善される日がやってくるかもしれません。

国内クラウドゲーム市場の推移予測

ゲーム情報誌「ファミ通」を発行するGzブレインでは
ゲーム市場規模に関する調査結果を発表しました。

クラウドゲーム推移表(出典:ファミ通ゲーム白書2019)

2018年の国内ゲーム市場は過去最高の1兆6704億円となり
クラウドゲーム市場はその内の11億円(約0.07%)でしたが
20年には28.6億円(18年の約2.6倍)22年には125.9億円(約11.4倍)に急拡大するとの事で
今後もクラウドゲーム市場から目が離せません。